ぶどうの粒数推定

概要

スマート農業の登場は、ぶどう栽培におけるさまざまな手作業を革新し、合理化しました。その一つが摘粒です。この作業では、経験豊富な農家が房内の残りの粒の数に基づいて、特定の粒を選択的に除去する必要があります。この要求に応じて、この論文では、単一の2D画像を使用して作業房の粒の数を自動で数える新しいリアルタイムエッジコンピューティングアプリケーションを紹介します。アプリケーションは、YOLOv5ベースのオブジェクト検出技術[1]を用いて、各作業房とそこに含まれる見える粒およびわずかに隠された粒を区別します。そして、2D画像では見えない房全体の粒の数を、バウンディングボックス情報のみに基づく特徴を設計することで正確に予測することが可能となります。さらに、エッジコンピューティングデバイスの限界を考慮して、特徴の計算を最適化します。提案したアプリケーションをAndroidスマートフォンで実装し、テストしました。画像あたりの全体的な計算時間は平均0.333秒であり、実世界での応用の可能性を確認しています。

研究背景

  • ぶどうの製品の外観は品質に直接影響します。(高品質 = 高い販売価格)
  • 高品質なぶどうの栽培には、摘粒作業が含まれます。

摘粒作業

図1:摘粒作業のプロセス

発表文献

  1. P. Buayai, K. R. Saikaew, and X. Mao, “End-to-end automatic berry counting for table grape thinning,” IEEE Access, vol. 9, pp. 4829-4842, 2020, doi:  https://doi.org/10.1109/ACCESS.2020.3048374.
  2. W. Yan San, B. Prawit, N. Hiromitsu, M. Koji, K. Latifah Munirah, and M. Xiaoyang, “End-to-end lightweight berry number prediction for supporting table grape cultivation,” Computers and Electronics in Agriculture, vol. 213, p. 108203, 2023, doi: https://doi.org/10.1016/j.compag.2023.108203.

参考文献

[1] G. Jocher et al., “ultralytics/yolov5: v6.0 – YOLOv5n ‘Nano’ models, Roboflow integration, TensorFlow export, OpenCV DNN support,” doi: 10.5281/zenodo.5563715.

[2] R. Kohavi and G. H. John, “Wrappers for feature subset selection,” Artificial intelligence, vol. 97, no. 1-2, pp. 273-324, 1997.

特許

粒数推定案件
特許第7479007号(特願2020-94006)、2021年12月15日出願、【発明の名称】 画像からぶどう粒を検出する情報処理装置、プログラム、システム、及び方法、茅 暁陽、 ブアヤイ プラウィット、豊浦 正広、三井 公司

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