AIによるぶどう栽培支援に関する研究が「戦略的スマート農業技術等の開発・改良事業」に採択されました

戦略的スマート農業技術等の開発・改良事業「AI 駆動型栽培体系:人間とロボットの協働によるシャインマスカット栽培の高効率・高品質化」のキックオフミーティングを開催!

令和4年7月6日(水)、甲府キャンパスにおいて、戦略的スマート農業技術等の開発・改良事業「AI 駆動型栽培体系:人間とロボットの協働によるシャインマスカット栽培の高効率・高品質化」のキックオフミーティングを開催しました。[詳細]

生命環境学部地域食物科学科1年生が「スマートグラスによる摘粒支援」を体験!

令和4年6月18日(土)、生命環境学部地域食物科学科1年生が参加する農場実習において、茅 暁陽工学部コンピュータ理工学科教授の研究グループが開発したAIとスマートグラスによるブドウ栽培支援技術の体験会を実施しました。
ぶどう栽培における摘粒作業は、ぶどうの品質を決めるうえで最も重要な工程の一つであり、作業には経験を要します。茅教授の研究グループは最新のAIと拡張現実感技術を用い、スマートグラスに装着しているカメラの映像から作業中の房を解析し、粒数と摘粒すべき粒を推定し、スマートグラスに作業指示を表示する技術を開発しました。
体験会では、開発に参加した工学専攻の大学院生による技術説明が行われた後、メガネ型のスマートグラス単独による粒数推定・表示と、インターネットを介して研究室のAIサーバとリアルタイムに接続して、ヘッドマウントディスプレイに摘粒すべき粒の指示も同時に行う2種類の技術を体験しました。スマートグラスに目の前の房の粒数や摘粒対象が表示されると、実習に参加した学生から、「すごい!」と驚きの声が上がり、開発側の学生にとっても大きな励みとなり、学部を越えた良い交流の機会となりました。
本体験会を主催した山下 裕之地域食物科学科准教授は「実際のブドウの摘粒作業を体験していかに大変で難しい作業であるか実感していた学生にとって、まさに目から鱗が落ちる支援技術だったようです。体験会のご協力本当にありがとうございました」とコメントしました。

 

スマートグラス表示アプリを開発したコンピュータ理工コース学生による技術説明 メガネ型スマートグラスによる粒数推定技術体験
スマートグラスの指示に従う摘粒体験 実習参加学生と開発した学生

ぶどう摘粒支援の研究が The Japan Time, 全国農業新聞などで報道されました。

The Japan Times, 2021年11月8日

“A research team in the faulty of engineering at the University of Yamanashi, headed by professor Xiaoyang, developed a device that can perform so-called berry thinning in which clusters of grapes are removed to allow space for those that remain to grow larger”


日本農業新聞, 2021年9月17日


全国農業新聞, 2021年9月17日

ブドウの摘粒や梨の摘果は熟練の技術と作業スピードが求められ,新規就農者など初心者にとっては難しい作業だ.多くの果樹産地で新たな担い手の確保が急務となっているなか,初心者を熟練農家に変身させる「スマートグラス」の開発が進められている.

全国農業新聞, 2021年9月11日